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【2020年】抗血栓療法

凝固剤
★ワルファリンに比べNOACで頭蓋内出血のリスクが大幅に減少する理由は、NOACではワルファリンと異なり第VII因子の産生が抑制されないので、
脳内の組織因子と第VII因子の複合体形成が阻害されず、脳内で発生した微小な出血に対して凝固カスケードの活性化が可能なためと考えられている。

ワーファリン
ビタミンKの働きを邪魔することで血栓が作られるのを抑え、血液の流れを良くする
”血栓塞栓症(静脈血栓症、心筋梗塞症、肺塞栓症、脳塞栓症、緩徐に進行する脳血栓症等)の治療及び予防”に適応
"ワーファリンは還元型ビタミンKと構造が似ており、これを競合的に阻害します。
つまり体がワーファリンを還元型ビタミンKと思い込み、ワーファリンを使って
凝固因子を生成しようとしますが、それは無理な話です。これにより上記4つの凝固因子の生成が抑えられ、血栓の生成を抑えることができるというわけです。"
ワーファリンの注意事項
"ワーファリン服用中は納豆、青汁、クロレラの摂取は控えましょう。これらはビタミンKを豊富に含むためワーファリンの効果が低下してしまいます。
ビタミンKは緑黄色野菜や海藻類にも多く含まれますが、納豆、青汁、クロレラの3つ以外は食べ過ぎなければ大丈夫です。"

NOAC
プラザキサ
血液凝固因子の1つトロンビンの働きを邪魔することで血栓が作られるのを抑える
”非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制”に適応
"プラザキサはそのままでは薬効を発揮せず、腸管から吸収された後にエステラーゼで加水分解されて初めて効果を発揮します。
このような特性を持った薬をプロドラッグといいます。ちなみにプラザキサは肝薬物代謝酵素による代謝を受けません。"
プラザキサは腎排泄型の薬です。約8割が尿中に排泄されます。
P-糖蛋白阻害剤を併用している患者様、70歳以上の患者様、消化管出血の既往を有する患者様もリスクが高いため、”1回110mgを1日2回”に減量して対応します。
"★P-糖蛋白とは細胞内の薬物を細胞外に排出するポンプであり、これが阻害されるとプラザキサの血中濃度が上昇し、出血のリスクが高まります。
P-糖蛋白阻害剤には抗真菌薬のイトリゾールがあり、こちらは併用禁忌となっています。"
カルシウム拮抗薬のベラパミル、マクロライド系抗菌薬のクラリスロマイシン、抗不整脈薬のアミオダロン、キニジンなどがありこちらは併用注意となっています。
★プラザキサは吸湿性が高い、つまり湿気に弱いので一包化はできません。

リクシアナ
NOACの中でも特に有効性・安全性の高い経口抗凝固薬
1日1回の投与で良いことから、ワーファリンと同等の治療効果

エリキュース
第Xa因子に作用することで血栓の形成に関与するトロンビンが作られるのを抑える
非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制”に適応
"エリキュースは通常、1回5mgを1日2回服用しますが、
以下3つのうち2つ以上に該当する場合、出血のリスクが高まるため1回2.5mg1日2回に減量します。"
"・80歳以上
・体重60kg以下
・血清クレアチニン1.5mg/dL以上"
エリキュースの相互作用と注意事項
"婦又は妊娠している可能性のある女性についてはイグザレルトと違い禁忌ではありません。
ただ動物実験において、胎児への移行が認められており、妊婦に対して使用経験がないため安全性は確立していないため基本は使用を控えます。"
授乳についても動物実験において乳汁中への移行が報告されていますので服用中は授乳を避ける必要があります。

★イグザレルト
第Xa因子に作用することで血栓の形成に関与するトロンビンが作られるのを抑える
非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制”に適応


心房細動と心原性脳塞栓症について
心房細動は不整脈の1つです。
心臓はけいれんを起こしたような状態になってしまいますので、不規則に収縮することになり、血流が悪くなることで血栓ができやすくなってしまいます。
この心臓でできた血栓により起こるのが心原性脳塞栓症です。


心原性脳塞栓症
★心臓にできた血栓(血の塊)が脳に詰まる
心原性脳塞栓症は脳の太い血管が詰まるので、症状が重く、死亡率も高い
ワルファリンを服用することで、6割以上の方の再発を予防できる
★心原性脳塞栓症の主な原因は、非弁膜性の心房細動(NVAF)です。
★心房細動があると、心臓の動きが不規則になるため血液がうまく流れず、心臓内によどみができることで、固まりやすくなります。血液はスムーズに流れないと、血栓ができやすくなる
心臓にできる血栓は、フィブリンと呼ばれる網目状の膜のようなものがある、やわらかい赤い血のかたまりで、赤色血栓またはフィブリン血栓といわれます。
肝臓で作られる凝固因子がビタミンKの作用によって活性化して、最終的に生成されます。
"フィブリンには、止血という重要な役割がありますが、心臓や足の静脈などで血栓になると脳や肺に流れていき、重要な太い血管を詰まらせて塞栓症を発症させます。
特に、心臓から脳へは比較的ストレートに血管が通じているので、心臓でできた血栓は脳に飛ぶケースが多いようです。 "
★ワルファリンを安全に服用するために患者さんが注意すべき点は、徹底した血圧管理と十分な胃粘膜の保護です。血圧管理が必要なのは、血圧が高いと脳出血の危険が増すからです
ワルファリンを中止して再発した場合、重篤な後遺症が残る

発症あるいは再発すると、麻痺や言語障害、視覚障害といったさまざまな障害を残すことが多い
脳卒中は、「脳出血」「クモ膜下出血」「脳梗塞」の大きく3つに分類できます。
"高血圧が主な原因となって脳実質の細動脈が破れて血腫塊を作る脳出血と、
脳動脈にできた動脈瘤が破綻して出血することなどが主な原因となり脳表面に出血が起こるクモ膜下出血を、合わせて「出血性脳卒中」ともいいます。
一方、脳血管が閉塞してその先の灌流領域が壊死に陥る脳梗塞は「虚血性脳卒中」とも呼ばれます。"

脳梗塞には、主に「心原性脳塞栓症」「アテローム血栓性脳梗塞」「ラクナ梗塞」の3つの病型があります。
"★心原性脳塞栓症は、最も重症化しやすい病型で、代表的なものに心房細動によるものがあります。
心房細動があると、血液がうっ滞し、左心房に血栓ができ、その血栓がはがれて血流に乗り脳に到達し、脳の血管を詰まらせ大梗塞が起こります。"
"アテローム血栓性脳梗塞とラクナ梗塞は、共に動脈硬化(アテローム硬化)が原因で動脈血管内皮のプラークが破綻してできた血栓によって起こります。
心原性脳塞栓症に対して、「非心原性」と考えることができます。"
"発症から急性期の一過性脳虚血発作(TIA)または軽症脳卒中患者を対象に脳卒中再発予防効果を調べた研究で、
クロピドグレルとアスピリンの併用は、アスピリン単独に比して再発リスクを32%低減することが示されています"
従って、急性期から亜急性期ではクロピドグレルを中心とした抗血小板薬の2剤併用療法を行うことが非常に有用です。
日本人を含むアジア人では、脳梗塞(特にラクナ梗塞)の既往がある患者にアスピリンを使用している場合に、脳出血の発症率が高いというデータ3)4)があります。
クロピドグレルやシロスタゾールでは、脳出血リスクはそれほど高くなく、クロピドグレルまたはシロスタゾールの単剤治療が望ましいと考えられています。

ラクナ梗塞
"ラクナ梗塞は主に高血圧が原因で起こります。
脳の細い血管(穿通枝動脈)が高血圧などにより厚くなったり
壊死を起こすと血管内が狭くなり、やがて詰まってしまいます。
穿通枝動脈にできる直径15mm未満の小さな梗塞をラクナ梗塞といいます。"

アテローム血栓性脳梗塞
"こちらは高血圧、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病が主な
原因となっています。脳内の太い血管壁にコレステロールが
蓄積するとアテロームと呼ばれる粥状の塊ができます。"
"更にアテロームが固まると血管壁が盛り上がり、プラークと呼ばれるコブを形成し、
プラークが破れると血栓が作られて血管が詰まってしまいます。
これがアテローム血栓性脳梗塞です。"

脳出血
"脳出血の主な原因は加齢、高血圧です。一時的に血管に強い圧がかかる位なら問題にはなりませんが、
過度の圧力がかかる状態が長い間放置されると、加齢も加わり
血管壁がもろくなり破れて出血します。"

抗血小板薬
バイアスピリン
エビデンスが豊富で安価。
COX-1阻害に起因する胃粘膜障害や消化管出血の副作用がみられる。

チエノピリジン誘導体(クロピドグレル、チクロピジン)
パナルジン
血小板の働きを抑えることで、血栓(血の塊)が作られるのを抑える
特に気をつける必要がある副作用
"・血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)
・無顆粒球症
・重篤な肝障害"
"TPPは異常に活性化された血小板が結合することにより血小板の数が減少し、
結合した血小板が血栓となり血管が閉塞する非常に危険な病気です。
症状としては発熱、倦怠感、悪心、食欲不振、あおあざ、鼻や歯茎からの出血、頭痛、めまい、けいれんなどがあります。"
無顆粒球症は白血球の中でも特に細菌を死滅させる好中球が減少する病気です。症状としては発熱、のどの痛み、倦怠感などがあります。
重篤な肝障害としては倦怠感、悪心、嘔吐、食欲不振、かゆみ、目や皮膚が黄色くなる、尿が褐色になるなどがあります。
これらの副作用の9割が服用開始から2ヶ月以内に発現するとされており、この期間は原則2週間に1回血液検査をすることになっています。

エフィエント
はそのままでは薬効を発揮せず、腸管から吸収された後に肝臓へ移行し、代謝されて初めて効果を発揮するプロドラッグ
代謝経路ですが、まずエステラーゼを介した経路で代謝されることで中間体になり、続いてCYPを介した経路により代謝され、活性を持つ物質になります。
"プラビックスとの違いがここにあります。プラビックスは85%がエステラーゼにより代謝され活性を持たない物質になり、残りの15%はCYPより2段階の代謝を受けることで活性代謝物となるのでした。
ただCYP2C19には遺伝子多型が存在し、効果にバラつきがあるのが欠点でした"
"エフィエントもCYPにより代謝されます。ただCYP2C9やCYP2C19も関与するものの、メインがCYP3A及びCYP2B6であるためプラビックスよりも効果のバラつきが少なく、安定した効果が期待できます。
またCYPの代謝も1回であるため、プロビックスと比較して効果発現が早いという特徴もあります。"
ADP受容体を選択的、不可逆的に阻害
→遺伝子多型の影響を受けにくく、個人の代謝能力の差による薬の効き目のバラツキがないので安定した血小板凝集抑制作用を示す。
1日1回服用
空腹時の服用は避ける。
抗血小板薬は目的が冠動脈か脳血管かで適応が異なる。
血小板の働きを抑えることで、血栓(血の塊)が作られるのを抑える
"経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される下記の虚血性心疾患
急性冠症候群(不安定狭心症、非ST上昇心筋梗塞、ST上昇心筋梗塞)、
安定狭心症、陳旧性心筋梗塞"
手術の14日以上前の中止が望ましいとされていますが、こちらは病院により異なる

プラビックス
薬剤師用
脳・心・末梢の3領域で適応症*を持つ唯一の抗血小板薬
血小板の働きを抑えることで、血栓(血の塊)が作られるのを抑える
CYP2C19とCYP3A4の2つの酵素で段階的に代謝されると活性を持つ物質になります。
"プラビックスはそのままでは薬効を発揮せず、腸管から吸収された後に肝臓で移行し、代謝されて初めて効果を発揮します。
ちなみにこのような特性を持った薬をプロドラッグといいます。"
CYP2C19には個人差があり、同じ薬を飲んでも早く代謝される人もいれば、なかなか代謝されない人もいます。
プラビックスは絶食時の服用で消化器症状が報告されているため、可能な限り空腹時は避ける。
★心臓の血管を支えるステントを埋め込んでいる人、またはその予定をしている人などが対象
★手足の動脈病変により しびれや痛みが発現する末梢動脈疾患(慢性動脈閉塞症、閉塞性動脈硬化症、閉塞性血栓血管炎)に対しても使用できるようになりました
肝機能障害など重い副作用の発現率がチクロピジンより少ない
"タケプロンなどのPPIもCYP2C19で代謝されるため、PPIと併用するとお互いに酵素を奪い合うことで、PPIの効果が強まり、プラビックスの効果が弱まる可能性があります。
やむを得ずPPI併用する場合は、CYP2C19の影響が少ないタケキャブやネキシウム、パリエットが望ましいと思われます。"

プレタール(シロスタゾール)/心×脳◎手足◎
"血小板の働きをおさえて、血液が固まるのを防ぎます。
おもに、脳の血管が詰まる脳卒中(脳梗塞)の再発予防に用いられます。"
"★血管拡張作用をもち合わせていることから、慢性動脈閉塞症にともなう手足の冷えやしびれ、足の痛みや潰瘍などの治療。
とくに歩行時の間欠的な痛み“間欠跛行”がある場合に有用です。なお、心筋梗塞や心原性脳塞栓症に対する適応はありません。 "
グレープフルーツジュースは飲まないでください。この薬の血中濃度が上昇し、副作用がでやすくなるおそれがあります。
50mgの1日2回服用から始めて、徐々に体を薬剤に慣らす。
"1 慢性動脈閉塞症に基づく潰瘍、疼痛及び冷感等の虚血性諸症状の改善
2 脳梗塞(心原性脳塞栓症を除く)発症後の再発抑制"
副作用
"血管拡張作用がありますので、頭痛、動悸、頻脈などが現れる場合があります。
頻脈により狭心症を発現する可能性があるため、冠動脈狭窄を合併する患者様に投与する際は注意が必要"
"妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には禁忌となります。
動物実験(ラット)で異常胎児の増加や出生児の低体重、死亡児の増加が報告されています。
また同じく動物実験(ラット)において乳汁中への移行が報告されていますので服用中は授乳は控えます。"


★間欠性跛行
歩行中に下肢の痙攣や疼痛などを示す可逆的な筋虚血で、暫く休むと症状は改善するが、歩行を再開すると症状が再び現れる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

虚血性心疾患とは?
心臓は自身の伸縮により血液を全身に送り出しています。
虚血性心疾患と言えば基本的に狭心症と心筋梗塞
"★狭心症とは心筋に酸素や栄養を届ける冠動脈が狭くなり、血液が十分に供給されないことで酸素不足となり胸が痛い、しめつけられる、押さえつけられるなどの症状が出現する病気です。
症状は数分~15分程度で消失します。"

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

★アテロームとは血管壁にコレステロールが蓄積することでできる粥状の塊のことです。これが安定した状態なのが安定狭心症。
"動脈硬化が進行するとアテロームが固まって血管壁が盛り上がり、プラークと呼ばれるコブを形成します。
プラークは薄い皮膜で覆われており、非常に破れやすくなっています。この状態が不安定狭心症です。"
プラークが破れると出血し、これを止めようと血栓が作られて血管が狭くなり酸素の供給が不十分になってしまうのです。いつ心筋梗塞を起こしてもおかしくない状態です。

"★心筋梗塞は動脈硬化の進行により冠動脈が狭くなったところに血栓が詰まってしまい、そこから先の心筋が壊死してしまう病気です。
狭心症は冠動脈が狭くなるもののまだ血流は途絶えませんが、心筋梗塞は完全に閉塞してしまいます。"
"痛みは狭心症の比ではありません。30分以上持続する上、吐き気や発熱、冷や汗、呼吸困難などをともなう場合もあります。
壊死した部分が拡がるとショックを起こし死亡する可能性があります。他にも不整脈を合併することもあり、非常に危険です。"
狭心症、心筋梗塞いずれも根底として動脈硬化の存在があり、高血圧や糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症、肥満、喫煙などが危険因子として挙げられます。

"★経皮的冠動脈形成術(PCI)について。これは動脈にカテーテルを挿入することで狭くなっている部分を拡げるというものです。
具体的には先端にバルーンを装着したカテーテルを挿入し、狭くなっている部分でバルーンを膨らませて強引に拡げます。"
"最近ではバルーンに金属製の網状の筒(ステント)を装着した状態で膨らませて、ステントを留置することも行われています。
これにより再狭窄をかなりの確率で予防できるようになりました。ただしゼロではないため定期的な検査は必要です。"

静脈血栓塞栓症
深部静脈血栓症と肺血栓塞栓症があります。
★深部静脈血栓症は下肢に血栓ができてつまってしまい、腫れ、痛み、発赤、表面の静脈が拡張するなどの症状が現れる病気。
★肺血栓塞栓症は下肢でできた血栓が血流に乗って肺に到達し肺を詰まらせてしまう病気で、胸が苦しい、痛い、呼吸が苦しい、冷や汗が出るなどの症状が現れます。
深部静脈血栓症は入院など、ベッドで寝ている時間が長くなることなどが原因で血流が悪くなることに加え、血液が固まりやすくなる条件(妊娠や出産、癌など)や血管壁の障害(外傷や手術など)などが合わさって起こるとされています。
肺血栓塞栓症は例えば手術後ずっと寝ていたのに、はじめて立ち上がったりした時やトイレに起きた時など、血流が一気によくなることで血栓が肺に運ばれることにより起こりやすくなります。